創業明治十年 東海製蝋
社員語録
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2016年07月01日の日記
感動的な出来事
私は、年に数回飛行機を利用して九州出張に行きます。
ある時、静岡空港へ向かう帰りの機内でとても感動的な場面に居合わせることができました。
福岡空港〜富士山静岡空港までは約1時間30分程のフライトです。
その日も予定通りに仕事が終わり、先ず契約先にレンタカーを返却し徒歩で福岡空港に到着後、搭乗手続きを済ませ出発までお土産を物色したり事務処理をして待っていました。
飛行機は安全な乗物だし何度も乗っているので慣れているのですが、出発が近づいてくると「大丈夫かな・・?」と変に緊張してしまうのもです。
予定時刻に機内に通され、自分の予約座席を確認後あたふたと狭い機内に荷物を載せ、やっと座りながら自分の周りに怪しい人物がいないか見回していました。
飛行機が牽引され動き始めると、客室乗務員さんがシートベルト・救命胴衣・酸素マスクの説明を行い、不意に忘れかけていた緊張感が再燃してきました。
離陸用滑走路に到着すると、エンジン全開で轟音をとどろかせ加速をはじめた機体がフワと浮き大空へ飛び立ちました。
飛行機は旋回しながら上昇を続け、雲の切れ間から垣間見る下界の景色にわくわくしながらいつの間にか緊張から解放され、読書を楽しむ余裕が生まれていました。
暫くして、客室乗務員さんより飲物のサービスが提供されホットコーヒーをいただきながら暫しの休息に癒されていると、機長より客室内に向けてアナウンスがはじまりました。毎回同じ内容のルーティーンアナウンスかと聞き流していたところ、「本日乗務している客室乗務員の○○さん(女性)は今回のフライトが最後の仕事になります。」と聞き慣れないフレーズが耳に入り、同乗していたほぼ全員の耳が機長の言葉に釘付けにされてしまいました。
「○○さんは、フジドリームエアラインズ開業より客室乗務員として勤務し、以来数え切れないお客様と接しながら立派に成長し、仕事を全うしてくれました。彼女は幸せな第2の人生を歩むことになり、今回のフライトが最後の乗務となりますので降機の際に労いの言葉をかけてあげて下さい。本日はご搭乗いただきまして、誠にありがとうございました。」と続き、これで客室内は大いに盛り上がり、誰それかまわず「お疲れ様!」「おめでとう!」の声が飛び交い、自然発生的な拍手の渦にのまれてゆきました。
ご本人は、その場でお辞儀をし感動のあまり大粒の涙を流しながらも気丈に仕事を続けておりました。
飛行機がゆっくり降下を始め、着陸に向けて準備をすすめると機内にシートベルト着用サインが灯り、客室乗務員もすべて着座し後は無事に富士山静岡空港へ着陸を祈るだけでした。
当機のヒロインである客室乗務員さんを何気にチラッと見ると、今はエンジン音だけが響きわたる薄暗い機内で両肩を震わせているのが印象的でした。
飛行機のタイヤがキュッと叫び滑走路を捕らえると無事地上に戻ることができました。
飛行機が完全停止し、乗客がわさわさと手荷物と身支度を整えている間に機体の扉が開き順々に出口へ向かうと、各々の乗客が機長の暖かい心に打たれヒロインに労いの言葉をかけてから降機してゆきました。
ヒロインは大粒の涙で目元をくしゃくしゃにしてお礼の言葉を告げながら乗客を見送ってくれました。
映画やドラマの中で起こるワンシーンを実体験し、私自身も興奮冷めやらぬ状態でした。
あの感動的な出来事から暫く時が経過しましたが、あの時の出来事を思い出すと胸がほっこりしてきます。感動を共有できたすべての人達に感謝し、あの時のヒロインが今も幸せである事を心より祈ります。
2016年07月01日(金)
No.191
(クルーK.Y)
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