創業明治十年 東海製蝋
社員語録
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2004年07月06日の日記
祖母のみそ汁
私が子供の頃、実家は商売をしていたので、忙しい母にかわって、朝食は祖母が作ってくれました。明治生まれの祖母が作ってくれる朝食は、みそ汁に漬け物と煮物という質素な物でした。でも、このあたたかいみそ汁で私の一日が始まるのでした。
祖母の作ってくれるみそ汁の“みそ”は祖母の手造りでした。
今では買うのが当たり前の“みそ”ですが、毎年一年分の“みそ”を造っていました。実家には「みそ部屋」と呼んでいる部屋があり、そこには“みそ”はもちろんいろいろな漬け物や祖母の仕事道具が置いてありました。
みそ部屋から、大きな釜がでてくるとみそ造りの始まりです。
朝早くから、薪をたいて、大豆を蒸し煮します。それをつぶして、麹と塩を加えてよくかき混ぜて合わせます。そして樽に詰めます。それをそのまま、半年から1年ほど置きます。そうするとあのおいしい“みそ”が出来ます。
子供の私はみそ造りの大変さなど知らずに「楽しそうだな、少し手伝ってみたいな」と思っていました。しかし、私が学校に行っている間に造っていたので、帰ってくる頃には大豆の煮たにおいが残っているだけで、その様子を見る事はほとんどありませんでした。
新しい“みそ”は色もまだ白っぽく、味も塩けばかりであまりおいしくありません。寝かせれば寝かせるほどうまみが出てきます。
祖母も80歳を過ぎた頃には体力がなくなり、“みそ”を造る事は無くなってしまいましたが、99歳で亡くなるまで自分で出来る事はなんでもやっていました。
祖母が毎朝作ってくれたように、今では私のみそ汁で、家族の一日が始まります。
2004年07月06日(火)
No.52
(クルーY.S)
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