創業明治十年 東海製蝋
社員語録
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2003年10月01日の日記
心に灯を!
近年に無い記録を続けた今年の冷夏でしたが、14・15号の二つの台風の到来と引き換えに日本列島も過ごしやすい秋の気配が感じられるようになりました。
先の台風14号は沖縄宮古諸島に多大な被害をもたらしました。沖縄の台風はまだエネルギーに満ちており、台風の通り道にあたる日本の中でも最も強い暴風雨を受ける地域です。私は沖縄で生まれ育ちましたので、大小さまざまな台風を体験してきました。
もちろんその恐ろしさは十分承知してはいるのですが、幼い頃はハラハラする恐怖心の他になんとなくソワソワした嬉しい様な期待感も入り混じって台風を待っていたものでした。
学校が休校になることは嬉しく、台風ならではの遊びもありました。バケツに溜まった水を持ち突風を待ちます。風が来たその瞬間に空に向かって水を投げると、強風に煽られた水はみごと砕け散って小さな粒になりダイヤモンドのようにきらきら光るのです。そんなたわいもない遊びがとても楽しく、危険も忘れて外遊びに熱中していたものです。
一方、父や兄と一緒に窓枠にクギを打ち付けたり、家の周りの物が風で飛ばされないよう片付けたりして台風に備えるのですが、夜には必ず停電しました。そんな時に活躍するのが懐中電灯とローソクです。懐中電灯は一部を強く照らす場合や、短時間の使用には便利なのですが、長時間となりますとやはりローソクが遙かに優ります。
今になって思うのですが、ローソクの灯りに包まれると、心が安らぎ、暖かい気持ちになりました。家族の会話もいつもは話さないような話題も交え、会話が弾みました。ローソクの灯り が一人一人を 優しい気持ち にしてくれていたのだと思います。現代は何時間も停電するようなことは滅多にありませんから今の子供達はこのような経験はありませんが、たまには自ら電気を消してローソクの優しい灯りの中で語りあうのも良いものではないでしょうか。
縁あって今ローソク会社にいる私ですが、あの幼いころ、台風の停電の中で何時間も見つめていたローソク灯りが、人の心に優しさや力を与え、またある時は人間らしさを取り戻すほどの力を持っていることを強く感じるこのごろです。
2003年10月01日(水)
No.43
(クルーH.Z)
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